2/3 大田区立馬込図書館講演会 「名作初版本の魅力-文学と芸術の融合」 参加報告

大田区立馬込図書館では2月3日(土)に講演会「名作初版本の魅力-文学と芸術の融合、『吾輩は猫である』など装幀、挿絵のこだわりに迫る」が下記のとおり開催された。大変貴重な初版本を実際に手にとりながら、その芸術性の高さに感動。

このようなセミナーは是非また継続して開催してほしい。

 

 

                      記

  • タ イ ト ル :「名作初版本の魅力-文学と芸術の融合、『吾輩は猫である』など装幀、挿絵のこだわりに迫る」
  • 講    師 :倉 和男氏(元日本近代文学館 編集室長)
  • 会    場 :大田区立馬込図書館3階集会室(大田区中馬込2-26-10)      
  • 日    程 :平成30年2月3日(土)
  • 開 館 時 間 :14:00~15:30
  • 参 加 費 :500円
  • 備   考 :当日会場に大田区が所蔵している日本近代文学館が編集した「名著複刻全集」シリーズ285冊を公開。

当時女学生に大人気の与謝野晶子の「乱れ髪」は表紙はアールヌーボー的デザインで、しかも和服の袂に入るサイズに仕上げて携帯できる工夫がある。

 漱石の「吾輩は猫である」の表紙、背表紙の金色の印判と朱色のデザイン文字のセンスは今見てもモダン。

 馬込文士の一人 萩原朔太郎の「月に吠える」の表紙、挿絵は版画家(田中恭吉)、アンカット本、無削除本という大変芸術的価値の高い装幀である。

 谷崎純一郎の「春琴抄」は朱と黒の漆の表紙という豪華さ。復刻には苦労されたとのこと。

 贅沢さNO.1は、馬込文士の一人、日夏耿之介の「転身の頃」背表紙は革に金箔押し。

 森鴎外「雁」の挿絵は横山大観。

尾崎紅葉の「金色夜叉」の挿絵では寛一は靴を履いている。熱海の海岸でお宮を下駄で蹴る芝居のほうはあやまり。

 

 馬込文士村管理人レポート


 

■関連イベント

 

  • 展示会:「名作初版本の魅力」展
  • 日 時:1月4日~3月14日
  • 会 場:馬込図書館2階
  • 内 容:日本近代文学館が刊行した『名著複刻全集』シリーズの現物をを展示しています。実際に手に取って見ることができます。展示内容は随時入れ替えます。