ガイドブック
高見順、竹村俊郎、萩原朔太郎、日夏耿之介、広津和郎広津柳浪、藤浦洸、真野紀太郎、牧野信一、真船豊、 間宮茂輔、三好達治、村岡花子 宝生犀星、室伏高信、山本周五郎、山本有三、吉田甲子太郎、吉屋信子、 和辻哲郎。これで42人。
このほか"文士村紳士録"に収録されている51人がいる。紳士録だが淑女もいるよ。こちらも列記していると字数が足りなくなりそうだ。北園克衛がいる、高田保が、立原道造が、長谷川潔が、国枝史郎、草野心平、西東三鬼、秦豊吉。わあ、こんな、あんなの、百人がつまってA5判ちょい縦長の変型。……104頁、写真も豊富。それでなんと、お値段は200円!
大田区立郷土博物館 の他、山王会館 、大田区役所区政情報コーナー、大森駅周辺の書店で販売されている。
本書の中で、山本周五郎が書いている。--なにより溜るのは酒屋の勘定であった。(中略)私でさえ十五円くらいの勘定が溜っていた。かの侍大将(註 尾﨑土郎)の金額も侍大将その人から聞いた記憶がある。
そのほかにどれほど溜められていたかはわからないが、これらの債権を自分の背中ひとつにぜんぶ背負って、或る夜ひそかに、三河屋のおやじは夜逃げをしてしまったのである。--- ウーン、すごい話だ。このかわいそうで、とってもエラい三河屋のおやじさんはその後どうなったのだろうか。だれか教えてくれないか。
七痴庵(彷書月刊・98.7月号より)