馬込村文芸の会について

馬込東中学校の校長をされた野村裕氏(*1)が、馬込青年館(現:馬込文化センター)で馬込文士村について講師をされたことがきっかけとなり当時、馬込青年館の指導員をされていた大澤富三郎氏(*2)の薦めにより、地元の受講生を主体としたサークルが昭和59年3月に発足しました。発足翌年に急逝された野村裕氏の後は、富岡美術館の学芸員の浅井京子氏、東京都近代文学博物館の神谷早苗氏、文士ゆかりの人々(子孫、夫人、研究者など)を講師として迎え、作品や人物に関する学習会、旧跡探訪、関連する史跡、諸施設の見学会などを実施していました。

平成16年に会長を永年努められた大澤富三郎氏は86才で逝去されました。謹んでお悔やみ申し上げます。

 

(*1)文士の旧跡を探訪・研究 「馬込文士村の作家たち」を出版された。

(*2)馬込小学校の教員時代に文士の二世たちを指導した。

活動の歴史

年度 場所 内容 講師(敬称略)

1987年~1993年

馬込文化センター

 馬込村文士とその周辺

 神谷早苗(東京都近代文学博物館)

1990年~1993年

 室生犀星北原白秋

 榊山潤尾﨑士郎

 松村みね子

 久保田正文

1990年

 座談会

「往時の馬込と文士、画家たち」

 伊藤人誉(犀星:直近弟子)

 北原隆太郎(白秋:長男)

 徳富敬太郎(徳富蘇峰:孫)

 永野朋子(山本有三:長女)

 服部一馬(服部亮英:長男)

 室生朝子(犀星:長女)

1990年

 白秋城の回想

 北原隆太郎

1992年

 馬込文士村の思い出

 榊山雪

(榊山潤夫人)

1993年

 10周年記念座談会

 久保田正文

 田辺徹 中村一枝

1994年 3月

 馬込村文芸の会 10周年記念誌「十年の歩み」を発行

1997年 1月

 川端康成の作品分析

 栗原雅直

(川端康成の主治医)

(元虎ノ門病院精神科医)

2002年 3月

大田区立郷土博物館

 現代人の「心の病」と生活習慣病